■ 風通しが良く、仲の良い社風
社風は風通しが良く、管理職も人格者が多い。従業員は関東出身者が多く、関西独特の会社という雰囲気が余りない。人間関係もよく、人間関係で困るということはほぼ皆無。ギスギスしているような雰囲気もなく、おっとりとしたホワイト企業の傾向があり、雰囲気は悪くない反面、積極的に業務に取り組もうとしている感じがあまりない。どちらかというと横並びであることが求められている。
業務外では飲み会が活発。先輩や上司ともコミュニケーションを取る機会は多く、風通しは良い。組織としても風通しが良く、若手社員でも取締役レベルの重役と積極的に話せる機会が多い点などは評判が良い。
社風を悪く言えばヌルい。競争心がない。業界自体が斜陽産業のため、そこで働く人間も競争力がなく、漫然と働いている人が多い。業績不振時にリストラが行われたにも関わらず危機感のない社員が多い。終身雇用ではないものの、家庭的な雰囲気とのんびりできる環境はあるので、それに満足しているひとはいいと思う。社風が古臭いイメージどおりの本社の設備もかなり老朽化しているため、あまり快適とは言えない。
マーケットで求められる製品ではなく、社員が作りたい製品を作る文化がある。それで製品が売れなくても大して気にしない。その為、趣味の延長で事業が成り立っている傾向が強く、儲けるという意識が低い。
■ 音楽好きの社員たち
オンキヨー(音響)というだけあって、音楽好きで音楽にこだわりを持った社員がが多い。オーディオやコンポ・スピーカー・アンプ・イヤホンに詳しかったり、楽器弾いたり、バンドをやっている人たちもたくさんいる。以前は社内音楽祭など、年に2回社内ライブが行われていた。
■ 管理部門の強い社風
トップダウンで社内組織の変更、人事異動がしばしば行われる。営業、開発などの部門よりも人事が一番権力を握っており、人事部に逆らうと出向、降格、退職勧奨が行われる。昇格も人事部の影響が大きい。経理部などのバックオフィス部門も強い発言権を持っており、営業や開発部門の社員は肩身が狭い。これは、オーナー企業の社長と管理部門社員の距離が近いことに原因があるだろう。
■ 頻繁な組織再編
組織が頻繁に変更されており、事業セグメントごとに分社化を図るなど経営の再構築が図られている。近年、自社だけで生存していくのは厳しいと判断したため、ギブソンやティアックと資本提携、部分統合し、さらにはパイオニア(pioneer)のAV部門と合併した会社(オンキヨー&パイオニア株式会社)を設立したため、グループ全体の組織はかなり複雑になっている。
■ ファミリー企業
オンキヨーはファミリー企業であるため、創業家が絶大な力を持つ。今は長男、大朏直人氏が名誉会長、次男の大朏宗徳氏が社長。昔ながらのトップダウン経営で社長や重役の発言は絶対の会社。腰の重たい体制を変えていこうという意識はあるが、一般社員レベルの意見はなかなか取り入れられない。労働組合もあるが、基本的には会社には逆らえない文化。
出世したいのであれば、創業家に食い込まなければ将来は望めない。逆に食い込めれば子会社の社長を任されたり、突然役員に登用されたりする。本社上層部の人事面では不可解な人材登用がまかり通っており、外部から来た人たちが多い。
■ 人材流出
2015年頃に行われた大幅なリストラにより、40歳以上の平社員をほぼ全員切ってしまったため、部下のいない上司と若い社員だけになった。従業員数は単体で200名前後、連結でも1500名程度しかいない。社員同士の仲はそこそこ良いが、会社に対して明るい未来が見えず仕事への熱意や士気が低い。未来の見通せないことに危機を感じ優秀な人からどんどん辞めている。こうした人材流出が起こっていることへの問題意識が少ないことと、人材育成についてきちんとしたプランニングがされていないことが大問題である。
その結果、稼ぐ知恵や統率力を持った上司がおらず、創業家へのゴマすりが上手なだけで芯のないナヨナヨした人ばかりが管理職として残ってしまった。長期的な事業戦略の提案やマーケット開拓力が皆無で実現力も指揮力もなく、ますます見通しは険しい。
なお、リストラ候補になると逃げ道はなく、基本給与3ヶ月分で有無を言わさず退職を強要されるブラック企業の一面もある。
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